歯のホワイトニング(歯の漂白)実際の方法、効果 費用 副作用は?
爽やかな白い歯、憧れますよね!!
黄ばんだ歯や着色(ステイン)の付着した歯より、白い爽やかな歯の方が第一印象いいですよね!
今回は歯のホワイトニングについて詳しく解説します!
もくじ
ホワイトニングとは
トゥースホワイトニングのことで、本来の生まれながらの歯のの色をさらに白くする治療の事を言います。
ホワイトニングの種類
一般に2種類の方法があります。基本的に神経のある天然歯が対象で、かつ主に前歯(前歯から犬歯の6前歯、もしくは第1小臼歯(前から4番目の歯)まで)が対象とされています。奥歯はあまり白くなりません。大前提としては虫歯がない事、歯周病が無いかあっても軽度で初期治療(歯石とり)が終わっている事です。
(虫歯がある場合はまず治療が優先です。)
オフィスホワイトニング
歯科医院で1回約1時間ほどかけて行うホワイトニングです。一般家庭では扱えない高濃度のホワイトニングジェルを使用して酸化チタンなどの光に反応する触媒を混ぜて、1回20分程光照射を行います。それを3、4回繰り返します。
使用する薬剤は20%以上の過酸化尿素、30%以上の過酸化水素を使用します。歯肉や口唇に付着すると薬剤火傷になるのでしっかりと保護して行う必要があります。
ホームホワイトニング
ホワイトニング専用のマウスピースを使って、ホワイトニングジェルをご自身で使用して行う方法です。使用する薬剤は10%〜12%の過酸化尿素です。1工程で4本のシリンジを使用します。1週間で約1本使用し、約1ヶ月で状態を評価します。
日本の薬事がクリアしているのは写真の『NITE WHITE EXCEL 10%』です。
海外ではもっといろんなジェルが販売されていますが、使用する際は自己責任でということになってます。
ここで一つのポイントがあります。
それはホワイトニング開始前にPMTC(プロフェッショナルメカニカルトゥースクリーニング)を行なって歯の表面のタンパク質の膜を除去することで、ホワイトニングジェルの薬効成分が直接歯へ浸透するのでホワイトニング効果が断然良くなります。
またこのPMCTを行わないとなかなか効果が出にくい事も多く経験します。
ホワイトニングの原理
ホワイトニング の原理は単に歯の表面のステイン(色素)を除去する事で白くするのではなく(ステインの除去はPMTCの役割です)歯の中の色素を薬剤が浸透する事で分解して除去し、歯質そのものの明度を上げる事で白くなります!
ホワイトニングの手順
1、ホワイトニングについての説明をおこないます。(インフォームドコンセント)
2、お口全体の診察をし、虫歯や歯周病のチェックを行います。
3、ホワイトニングの前処置として歯石とり、清掃(PMTC)を行います。
4、ホワイトニング前の歯の色調を診査して記録します。
5、ホワイトニング前の色調を写真でも記録します。
6、トレーを作成するための型取りを行います。
7、出来上がったトレーの適合確認して、ホワイトニングジェルの使用方法を説明します。
7
8、最初の使用は2時間程度にして様子を見てもらい、問題なければ、夜の就寝中に使用してもらってもOKです。
ホームホワイトニングのケース
<ケース概要>
1、21歳女性
2、ホームホワイトニング希望
3、費用 PMTC(¥3000) ホームホワイトニング(¥32400税込)
4、治療期間 約2カ月
5、副作用 軽い知覚過敏があったが2、3日インターバル(休憩期間)をおいて継続することができた。その他の不快症状はなかった。
ホワイトニングの副作用
全世界で何百、何千万人もの人がホワイトニングをされていると思いますが、障害が残る様な重篤な副作用は文献的にも報告されていません。
副作用として一番多いのは『知覚過敏』です。
冷たいものがしみる症状がでてきます。
この場合の対処方法は症状が軽減、もしくは治るまで休憩する事です。毎日では無く2日置き、3日置きにする事でほとんどの場合解決します。もしくは歯科医院で知覚過敏の処置を受けながら続けるのも良いでしょう。
しかし虫歯があったりするとひどくしみて神経が痛んだりする事もありますので、繰り返しになりますが、治療が必要な歯がある場合はそちらが優先です。
後戻りについて その対策
ホワイトニング後、何も対策しないとやく2年で元の色に戻ると言われています。
その対策としては、6ヶ月に1回『タッチアップ』を行います。
これはホワイトニングジェルを1週間だけホワイトニングと同じ方法で使います。
前のホワイトニングトレーはそのまま使えるのでジェルだけ購入して行って下さい。
これで白さはキープ可能です。(1箱2本ジェル入り¥5000税別)
神経を抜いてしまっている歯のホワイトニング
ウォーキングブリーチング(失活歯の漂白)
失活歯(神経のない歯)の裏から穴を開けて、
過ホウ酸ナトリウム+30%過酸化水素水の混和物
を入れてセメントで密封します。2週間に1回薬剤を交換して、ほとんどの場合2、3回で完了できます。
失活歯の漂泊のケース
<ケース概要>
1、58歳女性
2、左上前歯の変色歯の治療希望 漂白治療を提案し同意される。
3、費用 ¥5400(税込)
4、治療期間 約1カ月
5、副作用 特になし
歯肉の黒ずみのホワイトニング(メラニン色素の漂白)
人によって個人差が大きいですが、東洋人や黒人はメラニン色素が体質的に多く、それが歯肉のピンク色の部分に沈着しているケースが比較的多く見られます。
歯肉のメラニンの漂白方法
歯肉のメラニンの沈着部位を確認して、その部分に少し麻酔します。
歯科用レーザーを使用してメラニンの沈着している部分に照射します。
約1週間後に上皮がめくれて脱離してきます。メラニン色素は上皮の浅いところに存在しているので、メラニンごと上皮は剥がれてきます。
歯肉のメラニン漂白ケース
<ケース概要>
1、28歳女性
2、歯肉の黒ずみの治療希望 歯肉のレーザー漂白を提案し同意される。
3、費用 ¥5400(税込) /1回につき
4、治療期間 約1カ月(2週間おきに2回施術)
5、副作用 当日のヒリヒリ感、その後 特になし
まとめ
歯のホワイトニングとクリーンングを混同してられる方が少なからずおられますが、通常は歯石除去は保険治療、クリーニング(PMTC)は予防処置になるので保険外治療(自費)となります。クリーニングは歯に着いたタバコのヤニ、飲み物食べ物の色素であるステイン(着色)を除去して歯本来の色を回復させる方法です。
それに対してホワイトニングは歯の内部の色素を薬剤を使って漂白して歯そのものの色を白く変化させる方法です。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニング の2種類がありますが、それぞれ利点欠点がありますので、ご自身に適した方法を選択していただくことになります。
多くのケースでオフィスは速攻性があり早く白くなりますが、後戻りも早く、それを防ぐためにホームホワイトニングを併用していく事が多いです。
特に急がなければ、ホームホワイトニングだけでも十分な白さになりますので、当院ではホームホワイトニングをお勧めしています。